殺戮女中の手口 第32回

皆様こんばんは。本日も地獄の何処かから、うんざりするほどの甘い音楽をお届けいたします。喉の渇きを癒すリカーの準備はよろしいでしょうか?
それでは参りましょう。お相手は、先日テレヴィ桐谷美玲さんの体重が30キロ代の後半だ。という噂を耳にして以来、桐谷さんのお顔を拝する度に、「もう少し肉を食べなさい」「なんだったらラードを飲みなさい」と(笑)、絶対に届かないアドバイスをしております。キリングメイド・デラックスでございます。只今お聴きいただいているのは、FreeTEMPOの「Prelude」。2005年のトラックです。
皆様の想像ラジオでは、どんな音楽をかけて頂いても構いません。さあ、耳を澄ませてみましょう。どんな音楽が聴こえていますか?

カレンダーを見ると、もう今年も終わりますね。まあこのくらいの時期になると、なんか、今年の総括をしたくなりますよね。
あたしの今年は……。まあ、あんまりいい年でもなかった、かもしれません。まだ解りませんが。
今年の一番のニュース。というのも、「今年の高校生クイズが、まんま『ウルトラクイズ』だった」という体たらくで(笑)。
だってさあ、ハワイでどろんこクイズやって、さらにマラソンクイズ、バラマキクイズなんだもの。決勝はニューヨークの船上で早押し。
面白かったですよ。ただ、「ウルトラクイズって、いいコンテンツだなー」っていうのが先に来ちゃってね。新しいネタ無いのかな? と。
ここ最近の高校生クイズは、正直酷かった。偏差値を重視し過ぎて、これクイズじゃないな。って思いましたから。宇宙の大きさを計算させたりとか、漢文の読み下しとか。そういうのはクイズとは違うじゃないの。
そう言えば、視聴者参加の番組が今やありませんね。あ、アタック25が残ってるか。あとは、仮装大賞? くらいですね。
寂しいよなあ。素人の天然ぶりほど面白いものは、なかなか無いんですがね。素人を演出するのは、確かに難しいですけど、それをこなしてこそのテレヴィマン。と思いますが、皆さんは如何でしょうか。

さてここで曲かけましょう。最近Hip-hopにかぶれつつありまして、カニエ・ウェストを。
まあHip-hopと言っても、あたしが欲しいのはざっくりニューヨーク、東海岸のモノでして。あまりマッチョじゃない感じのヤツが好みですね。LAとかの西海岸のモノは、どうにも苦手で。
で、カニエですけど。これは2作目のアルバム……ですね。「LATE REGISTRATION」より、「Gold Digger」。feat.ジェイミー・フォックス。なんかNY制覇。な面子ですが。どうぞ。

あのー、この間ですね。近所のBOOK・OFFで、田中康夫先生の「なんとなく、クリスタル」を買ったんですよ。小説ね。念のため。
何で買ったのか。というのも、「33年後のなんとなく、クリスタル」という新作が出まして。これを機に、一度読んでおこう。と思ったんですね。
内容をかいつまんで説明しますと、1980年の女子大学生の生活を、実在するブランドなどの固有名詞を散りばめて綴ったもの。と、一口で説明できるのですよ。
ただ少し違うのが、それぞれの固有名詞についての脚註がびっしりと。本編以上に書き込まれている点で。登場人物の聴いているレコード、食べた料理店、着ているファッション。が、凄くリアルに感じられるんですね。なにしろ、脚註の1が、ターンテーブルですから。確かに80年当時は、ターンテーブルなんて言わなかったよなあ、プレイヤー。だったよなあ。
って、でもこれ、そんなに長くない。長編と言うには短く、短編と言うには長いテキスト量で。で脚註が膨大。という。読んでる最中にずーっと、源氏物語とか、古典を読んでるみたいな気分でしたね。
でもそれが、ラストのページで一気に現実に引き戻される。ファンタジーみたいなバブリィ感が、文字通り弾け飛ぶ。この構成は凄い。
是非とも読んで欲しいですね。キラキラした世界が崩壊していく戦慄を、皆さんにも味わっていただきたいですね。

それではまた次回、願わくば地獄でお逢いしましょう。皆さんが地獄でもハッピーになれますように。